このように、貯蓄下手さんの場合は変動費の節約が最も多くなっています。たしかに、節約しようと思いたって、すぐ始められるのが食費や娯楽費のような変動費を節約することです。特に、外食やレジャーを減らすと、かなりの節約ができるはずです。

ただ、節約をする前に、まずひと月の生活費と何にいくら使っているのかを調べておかないと、「どれくらい節約できたのか」、その結果「いくら貯蓄できるのか」を知ることができません。ただやみくもに外食やレジャーなどの楽しみを節約するだけだと、ストレスも溜まるでしょう。

節約効果をしっかり把握する意味でも、やはり家計簿は役に立ちます。”節約疲れ”してしまう前に家計簿をつけることで、これだけ貯蓄に回せるお金が増えたと目に見える達成感を味わえるのではないでしょうか。

おわりに

マイホーム購入や子供の教育費、自分の老後といったライブイベントごとに、まとまった資金が必要になります。簡単に貯められる金額ではないからこそ、計画的に貯蓄していくことが必要です。

家計の全体像を捉えることで、ローン返済や学費などの支出管理もしやすくなり、無理をしなくても貯蓄できる仕組みが作りやすくなります。家計簿をつけていないという人は、貯蓄上手さんを目指して、まずは家計簿をつけるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。

【参考資料】「働く女性のくらしとお金に関する調査」(日本FP協会)

中野 令子