ドコモと地銀、こんなにもセキュリティがずさんな連携は何のため? 消費者に手痛いとばっちり

NTTドコモの電子決済サービスである「ドコモ口座」。すでにご存知のように、連携している地銀から不正に預金を引き出す事件が発覚しました。報道されている経緯からすれば、さもありなんです。

巷では、地銀が悪いとかNTTドコモが悪いといった論調が幅を効かせています。もちろんそうなのです。ただ決して両社を擁護するわけではありませんが、一番悪いのは口座情報を盗んで現金化する犯罪者です。日進月歩の情報セキュリティが確保されていたとしても、犯罪者は狡猾な奴らばかり。この手の金融犯罪はなくなりません。

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一方で、地銀もドコモも“現代のお金”を扱う覚悟がなっていません。銀行口座からドコモ口座への資金移動はその銀行の口座名義・口座番号・暗証番号を登録すれば可能でしたが、そんなもの、プロ犯罪者にとっては簡単に手が入るものでしょう。実際、簡単だったからこそ今回の事件が発生したわけです。二重三重のセキュリティがなかったのがまず欠陥です。

そもそも、なぜドコモが擬似銀行口座を持つ必要があるのか?

そもそも金融取引をするのに、なぜドコモ口座を使わなければならないのか。それは、銀行口座やクレジットカードを直接使うよりもメリットがあるからでしょう。

もちろん、AさんからBさんに送金したり、あるいはAさんがレストランCで支払いしたりする際に、必ずしもドコモ口座は必要ではありません。なぜなら、Bさんから銀行口座を教えてもらえれば送金できるわけですし、送金手数料がかかるのが嫌なら現金を渡せば済みます。それでもダメなら、ペイペイ等の大手決済代行システム(銀行口座・クレジットカード連携等)を利用してもいいですし、割り勘も可能です。

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太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。