健康管理は「贅沢」?
例えば、オンラインクリニック。ここ数年で、医者に相談できるオンラインクリニックアプリが増加傾向にあります。COVID-19の感染を恐れ医療機関へ出向く人が減ったことで、さらにオンラインクリニックが注目されるようになりました。サービスも充実され、かつ値段も手頃になり、より多くの人の健康管理に役立っています。
医療費の高いアメリカでは、予防医学や初期的な治療を受けずにいた人が大勢います。そういう人にとっては少し医療が身近になり、健康管理が「贅沢」なことではなくなりつつあります。
また、今まで対面で診察を受けていた人や、忙しく診察に行けなかった人にも、オンラインクリニックは時間や費用を節約でき便利だということが知れ渡りました。COVID-19の収束後もオンラインクリニックは定着するでしょう。
オンラインフィットネス競争
運動不足を理由に、YouTubeなどの無料動画を利用して新たにフィットネスを始める人が増えました。波及効果として、宅トレ用の器具や小道具、ウェアーなどフィットネス関連グッズの売れ行きが急激に増加していることも、ウェルネス産業の成長要因の一つです。
また、無料動画では物足りなくなってきた人や、今まで忙しく時間や場所が合わなかった人達に向けの手頃なオンラインフィットネスクラスやアプリの需要も高まっています。
オンラインは場所を選ばないので競争が激しくなり、サービスの質も向上し、もちろん価格も手頃になり、より多くの人が本格的なフィットネスを気軽に続けられるようになっています。
マックグロウリティー氏は「今後、もっと大勢の人が超エリート主義の、むやみに高級なウェルネス体験や高価なサービスやモノを受け入れなくなるだろう」、「(ウェルネスビジネスは)手頃な価格という選択肢を揃えることが重要だ」としています。今後、ウェルネス産業は高級志向から大衆化へと方向転換しながら成長し続けるのでしょう。
COVID-19以前からSNSやアプリでウェルネスサービスを利用していた方も、オンライン化競争の激化でより内容も選択肢も充実していることに気付かれているのではないでしょうか。消費者にとって有り難いトレンドです。オンラインを利用して賢くウェルネスへ取り組まれてはいかがでしょうか。
参考
(※1)The Global Wellness Institute “Global Wellness Economy”
(※2)CO “Staying Healthy at Home: How COVID-19 Is Changing the Wellness Industry”
美紀 ブライト