赤外線は、分子が長さを変えたり角度を変えたりする分子運動に関係する波長です。二酸化炭素(CO2)は直線分子(O=C=O)で、地球表面からの赤外線を吸収し、180度の角度を変えたり(変角振動)、長くなったり短くなったり(伸縮振動)、そして赤外線を吐き出す分子運動をしています。

すなわち、二酸化炭素は赤外線で呼吸をしていることになります。吐き出された赤外線は、また地球表面に戻り、その繰り返しで逃げ場がなくなります。大気中の二酸化炭素の濃度が高まれば高まる程、赤外線が地表に戻ってしまうので、地球は暖まる一方になる、これが地球温暖化のメカニズムです。

レジ袋有料化をきっかけに、できるところから省エネ対策の実行を

7月からレジ袋有料化が実施されました。有料化されたからといってレジ袋が削減され、環境問題が解決するわけではありません。有料化をきっかけに考えるべきなのは、私たち一人ひとりの意識改革、ライフスタイルの転換なのでしょう。なお、レジ袋有料化についての問題は以下の記事をご参照ください。

レジ袋有料化施策に意味はある? プラごみ削減と環境意識の向上につながるのか

地球温暖化は、私たちが大量のエネルギーを使用することによって引き起こされています。地球温暖化を防ぐためには、私たち一人ひとりが省エネのためにできることを意識することが大切です。そのいくつかを掲げて本稿を終わりたいと思います。

①ヒートアイランド現象を緩和するためには、緑を増やすことが有効。学校や家の庭で植物を育て、地域の緑を増やしましょう。植物は二酸化炭素を吸収してくれます。

②通勤や買い物の際には可能な限りバスや鉄道などの公共交通機関や自転車を利用。自家用車を使うときはアイドリングストップなどのエコドライブを実践しましょう。エコバッグを活用すればなお良いですね。

③カーテンによる太陽光の調節やクールビズ・ウォームビズで冷暖房機を効率的に使いましょう。燃料や電力の消費を抑えることができます。

④使っていない部屋の電気を切る、ながら視聴を避けるなどして日常の節電を心がけましょう。家族が同じ部屋で団らんすると、照明などによるエネルギー消費を減らす効果もあります。

和田 眞