猛暑、豪雨、強大台風…激甚災害続きの近年。気候変動・地球温暖化は止められないのか?

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今年も大きな水害が起こりました。「数十年に一度の大雨特別警報」が毎年のように発令されています。そして梅雨が明けたと思えば、今度は猛暑で高温注意情報や熱中症警戒アラートが連日のように発表される。さらに、これからは強力な台風が襲ってくる季節…。

どうしてこのような事態になってしまったのか。大きな問題であることを承知しながらも、我々は半ば諦め気味に、地球温暖化・気象変動が原因と、他人事のように簡単に片づけてしまっています。

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そこで、本稿では地球温暖化の理由を少し科学(化学)的に捉えて、地球規模の気象変動について考えたいと思います。

自然の摂理:水、酸素、二酸化炭素の循環

水の循環

地球上の水は、増えもせず減りもせず基本的に循環しています。地球上の水の97%は海水、残りが陸上にある淡水です。人間が利用できる水は降水(雨)で、その84%は海水から蒸発した水蒸気。水蒸気は、やがて雲となり雨となって、地表に降り注ぎ、バランスよく循環しています。

このバランスが地球温暖化で崩れています。海水の温度が上昇し、水蒸気の量が多くなることで降雨量が増え、それがゲリラ豪雨や大水害につながっているとされます。

二酸化炭素と酸素の循環

人類が石油や石炭の化石燃料を使う前、地球上においては、二酸化炭素は基本的に水や酸素と同様に、増えもせず減りもせずうまく循環していました。それが地球化学的規模の循環と生物学的規模の循環です。

(1)地球化学的循環

これは、数百万年単位の変動を指しています。二酸化炭素は気体なので大気中に存在しますが、それ以外にも炭酸カルシウム(CaCO3、カルシウム塩)、つまり石灰石となって存在しています。また、貝殻、サンゴなども炭酸カルシウムからできています。

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徳島大学名誉教授、元副学長(教育担当)・理事。元4大学で非常勤講師。元学童保育支援補助員。
現在、東京理科大学非常勤講師、たまプラーザがん哲学外来カフェ代表。
青山学院大学理工学部化学科卒業、同修士課程修了。東洋醸造(現、旭化成)研究員、東京大学研究生、東京工業大学助手(理学博士)、米国パデュー大学とカリフォルニア工科大学博士研究員を経て、広島大学助手、講師。徳島大学助教授、教授、総合科学部長、2012年3月定年退職。
専門は化学(有機合成化学)。教育、生と死、超高齢多死社会、文明の危機に関する拙文執筆と講演。著書に『定命 父の喪・母の喪―息子が遺してくれた生き直す力―』文芸社。横浜市在住。