もしも「定期購入」でトラブルが起きた時には、まず最寄りの消費生活センターや消費者ホットライン「188(いやや)」、日本通信販売協会の「通販110番」に連絡してください。ネットの口コミなどに頼らず、知見や専門知識を持つ人に相談するのが解決への早道です。
ただ最も重要なのは、契約前の慎重な確認です。まずは「1回限りの購入か継続的な購入か」をチェックし、継続的な購入の場合は「回数や総額」「解約可能な期間や期限」を確認しましょう。「自動継続」や「〇回以上の継続が必要」などの表記がないかもチェックしてください。「返品特約」や「規約」についても、おそらく文字は小さく読みにくいと思いますが確認が必要です。
広告画面や注文フォームはすぐに変わってしまうため、プリントアウトやスクリーンショットなどで保存しておくと後で役立ちます。スクロール中に「今すぐ購入」といったボタンがあってもクリックせずに最後まで読み、納得したうえで申し込むようにしましょう。
まとめ
これまで法的な消費者保護対策が行われてきたにもかかわらず「定期購入」の相談が急増している背景には、消費者の不注意だけでなく、販売者側に問題があると考えられます。消費者庁は今後、「定期購入」の解約ルール創設に踏み込む意欲も示しています。
一方で消費者側にも、広告を鵜呑みにせず購入前に契約条件を十分確認することが求められます。商品について推奨的な口コミや体験談で安心感を与える「ステルスマーケティング」という広告も多いため、惑わされないように注意しましょう。
通販研究所・渡辺 友絵