「余裕がある」という思い込みから使いすぎてしまうことも

Bさん(38歳)は夫との共働き。夫婦の収入を合わせて、ちょうど1,000万円に届く年収です。累進課税で税率が変わることから、一般的に共働きの年収1,000万円世帯の方が手取り額は多くなりますが、なぜ貯金ができないのでしょうか。

「夫は多忙でほとんど家にいないので、家のことはワンオペ状態。平日は疲れてしまって、お惣菜を買ったり宅配を頼んだり…休みは子どもを連れて外食しちゃうことも多いです。掃除まで手がまわらないので、家事代行サービスをお願いすることも。夫とは『お金をかけていいから家事の負担を減らそう』と話し合っていますが、実質いくらかかっているかは把握していません…」

実は、年収が高く自由に使える金額が多い家庭には、このようにいつの間にか使いすぎてしまう「隠れ貧乏」というパターンがあるそう。ブランド品を買ったり海外に行ったりなど、いわゆる「贅沢な暮らし」をしているわけではないのに、貯蓄ができないという世帯です。

Bさんは、夫の仕事が安定して休みが増えたら…自分の収入が上がってもっと余裕が出たら…など理由をつけて「それまでは貯金できなくても仕方ない」と考え、ここまできてしまったといいます。
「夫婦で稼いでいるという心の余裕があるせいか、どんぶり勘定でも気にしていませんでした。子どもの進学もありますし、今後は考えていかないといけないですね」