金価格の上昇は歴史の中で最後の打ち上げ花火か

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NY金期近が史上最高値を更新

NY金期近は、2011年9月につけた史上最高値1911.6ドルを2020年7月27日に突破しました。

1971年にドルと金の交換を停止して、1973年に為替が変動相場制へ移行、ブレトン・ウッズ体制が完全に終結してからも、インフレ局面や、中央銀行が量的緩和を拡大するような政策を実行する場面、ドルが弱くなるとき、金価格が上昇することになりました。

現在の金価格の上昇も、世界各国が量的緩和を拡大させて、お金の価値が薄れてゆく中、逃避先としての金に人気が集まっていると見ることができます。

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過去の金の上昇局面

金価格が上昇しているときは、物価が上昇、政策金利を引き上げている場面か、ドルの量を増やしている場面がほとんどです。世界情勢や金融政策を映した値動きとなっているので、いったんはっきりとした上昇の流れができると、長く継続しやすい傾向があります。

1975年以降のNY金期近の過去の上昇局面は、「76年9月~80年1月」「85年2月~87年12月」「93年3月~96年2月」「04年5月~08年3月」「08年10月~11年9月」などの期間が挙げられます。

80年1月までの金の上昇は、インフレが強まったことによる上昇です。1970年代は、中東情勢の不安定化に伴い、石油が高騰しました。この影響もあり、70年から78年頃まで6~8%程度で推移していた米国10年債利回りは、急上昇を開始して、81年に15.8%をつけるに至っています。

85年は、プラザ合意により、急激な円高局面へ入ります。ドル・円相場は、85年2月につけた255.25円から88年1月につけた131.6円まで、120円以上の値幅の円高(ドル安)局面となっています。

94年から95年、04年から07年頃までは、政策金利を引き上げてゆく過程で、金が上昇しています。

09年から11年は、リーマンショック後、大規模な量的緩和を実施したことで、今回と同様、お金の量を増やして、お金の価値を下げる政策を実行しています。

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市場分析が得意な金融ライター
大学を卒業後、大手証券会社に入社。金融機関を退社後、資本市場の分析を得意とするライターとして独立。公開情報やデータをもとに分析をした、偏りのない記事を執筆してきている。