サラリーマンは給料から年金保険料が天引きされていますから、何もしなくても一応の公的年金は受け取れるでしょうが、公的年金の受取開始年齢を繰り下げるといった手段もありますので、検討してみましょう。
自営業者等は、自分で国民年金の保険料を払わないと老後の年金が受け取れませんから、ぜひともしっかり保険料を支払いましょう。
老後資金の今ひとつのリスクはインフレ
老後資金のリスクとしては、インフレも重要です。多額の銀行預金を持っていても、インフレが来てしまえば、預貯金で買える物の量が減ってしまいますから、老後の生活に支障をきたすことともなりかねません。
したがって、資産運用はインフレに強い物を持っておくべきでしょう。「株式や外貨は値下がりリスクがあるから持ちたくない」という人は多いのですが、預金はインフレで目減りするリスクがあるので、「預金も株も外貨もリスク資産なので、分散投資で色々な物を少しずつ持とう」と筆者は考えています。
ちなみに、「インフレなど、過去30年来ていないのだから、今後も来ないだろう」と考えている読者がいるとすれば、それはバックミラーを見ながら運転するのと同じくらい危険なことです。
1%のインフレが30年続くと、預金は30%目減りします。その程度のインフレなら、最近のインフレ率を考えれば、十分ありそうですね。
今ひとつ、大地震で東京等が壊滅したら、物価が何倍にも跳ね上がるかもしれませんね。資産運用を考える際には、そうしたリスクも考慮して備えておく必要があるわけです。