収入があるにもかかわらず、「貯金ができない・金融資産がない」という人はどれくらいいるのでしょうか。

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当面の生活費以外の金融資産があまりにも少ないという場合、病気や事故、失業などの不測の事態で慌ててしまいます。また、引っ越しや結婚など、大きめのライフイベントなども決断しづらくなることが考えられますよね。

今回は、「金融資産保有額が100万円未満」という人はどれくらいいるのか、についてフォーカスしながら、「お金が逃げていく人」に足りない4つの力について考えていきたいと思います。

「金融資産がない人」は意外に多い

金融広報中央委員会「知るぽると」が行った「家計の金融行動に関する世論調査 令和元年(2019年)調査」では、単身世帯、二人以上世帯それぞれの金融資産保有額を発表しています。

下の図は、そのデータを抜粋してまとめたもので、A欄は金融資産を持っていない世帯もしくは100万円未満の世帯が年代・収入別に占める割合を示しています。表1の30歳代・300万円未満の行に66.9%とあります。これは30歳代で収入が300万円未満の単身世帯のうち、66.9%が金融資産を持っていないことを示します。みなさんも自分の同世代・同収入ゾーンで、「100万円の金融資産を持っていない」人がどれくらいいるのかを確かめてみてください。

金融広報中央委員会の資料をもとに、編集部にて作成

 

この表で注目していただきたいのは、「年収300万~500万円未満」と「70歳代」です。次で詳しく解説していきます。