パリの地下鉄で顔を叩かれる

パリでは文字通り痛い目にあいました。パリに住むフランス人の友人の家に遊びに行った時のことです。友人は仕事だったので、1人で買い物や観光を楽しんでいました。

地下鉄で移動中、若い白人女性がチラチラ睨むような視線を筆者に向けていることに気づきましたが、目を合わせないよう静かに座っていました。

ある駅に停車した時、彼女は座っていた筆者の前をわざわざ遠回りで通り過ぎ、持っていた雑誌で筆者の顔を思いきり叩き、そそくさと降りて行きました。

しばらく何が起ったのかも分からず、固まった状態でしたが、すぐに痛いのと悔しいので涙が出そうになるのを必死にこらえました。周りにいた人は一瞬驚いた様子でしたが、誰一人として心配の声をかけてくれませんでした。

その夜友人宅で、何かマナー違反でもしてしまったのか、と彼女や彼女の家族にその時の状況を話しました。皆、気の毒がって筆者は何一つ悪いことなどしていない、ただアジア人を嫌うフランス人が結構いるから気をつけるように、と言われました。

それ以来しばらくの間、その女性に似た知らない若い白人女性をみると、何故か手が震えました。昔の事ですが、未だに、その事を思い出すと腹が立ちます。