事例3:働き方に関すること

赤ちゃんのお世話などの関係で、出産前とは働き方が変わるママも少なくありません。勤務時間の短縮や内容の変化に関する発言をはじめ、周囲の過剰な気遣いが精神的に大きなダメージとなり、仕事をやめるという選択肢を選ぶ人もいるようです。

Eさん(商品企画、30代前半)のケース

「産後、すごく頑張って企画した案件について、『リーダーを任せると残業もつきものだし、今回はサポートに回ってくれる?』と言われてガックリ。その後は、何かと『〇〇さんは、保育園のお迎えがあるでしょ?』とか『お子さん、風邪を引きやすい時期じゃない?』とか言われて疎外感を感じるようになったんです。周りの配慮だったのかもしれませんが、メンタル的に限界がきて、結局は会社をやめてしまいました」

Fさん(イベント関係、30代前半)のケース

「仕事に復帰してすぐ、立て続けに子供が発熱して何度も早退することになってしまい、申し訳ないという気持ちが募っていきました。見かねた母が近くにマンションを借りて子供の面倒を見てくれることになり、それまでの巻き返しをはかろうと、自ら進んで残業や休日出勤を引き受けるようになったんです。

慣れない赤ちゃんのお世話で睡眠時間は削られ、眠気のせいで仕事のミスが増えたものの、そのままペースで働き、半年ほどで体調を崩して会社を退職することに。いま思えば、悪循環なのはわかっていたものの、仕事や休日出勤をすることが『必要とされている』という実感につながっていたように思います」