近年、「それまでは何も感じなかった姑や夫、上司や同僚といった周囲の人たちの存在が、出産後には負担やプレッシャーに感じてしまい息苦しくなる」というママの声が増えているようです。

そこで今回は、身近な人たちの言動や行動がイヤミに思えて暗い気持ちになった事例を取り上げつつ、そうした変化が注意信号であるかもしれない「産後うつ」のリスクについて見ていきます。

事例1:見た目の変化に関すること

出産で「体型が崩れた」とショックを受け、見た目に関する会話が自分に向けられているように感じて落ち込むママもいるようです。特に働くママは、職場や取引先などで人と会う機会も多く、出産前の会話などが影響して余計に気に病むこともあるようです。

Aさん(夫の会社で事務兼秘書、20代後半)のケース

「旦那は、付き合っていた頃から、デートのときでもすれ違った女性の体形や胸の形を褒めるということが多い人でした。たまにヤキモチを妬くことはあっても、ヘコんだりケンカになったりするようなことはなかったのですが、産後に他の女性の体型を褒めるのを聞いたときは涙が出そうになりました」

Bさん(事務兼営業、30代前半)のケース

「毒舌で有名な取引先のM氏とは、お互いグサグサくるようなことを織り交ぜながら日常会話をするという関係だったんです。でも、産後に『出産したら痩せるって言ってたけど、全然痩せてないな。相変わらず、どらえもん体型』と言われ、なぜかその言葉が頭から離れず落ち込んでんでしまいました。そして、M氏と会うたびに嫌悪感を覚えるようになり、担当を代わってもらうことに…」