事例2:母乳をめぐる発言に関して

「子供が小さいうちはそばにいたい」と思っても、家庭の事情や職場の都合などで、出産後すぐに働きに出ないといけないケースも少なくありません。それなのに、姑や周囲の友人から「母乳じゃないの?」と言われ、「自分は母親失格なのでは?」と落ち込む人も多いようです。

Cさん(アパレル販売員、20代前半)のケース

「そんなに早く仕事に復帰するの? じゃあ、粉ミルクだね」と言った義母の言葉に、母乳で育てられないことを責められているように感じて、すごくショックでした。夫婦共働きじゃないと生活できないという状況もあり、強い劣等感にも苛まれるなど、離乳食が始まるで複雑な気持ちで過ごしたのを覚えています」

Dさん(管理職、40代前半)のケース

「産後1か月で仕事に復帰し、慣れない赤ちゃんのお世話や仕事のストレスもあったからか、母乳の量が少なくなって悩んでいました。それなのに旦那が、『赤ちゃんには母乳がいちばん』とか『母乳で育てると病気になりにくいらしい』とか言ってきてやり場のない怒りをおぼえました。

旦那自体は悪気があって言ったわけじゃないとはわかっていても、母乳が出ない自分を不甲斐ないと思いましたし、赤ちゃんにも申し訳ない気持ちでいっぱいで苦しみました」