「負の連鎖」は私が断ち切る!

最後に、毒親のトラウマを乗り越え、負の連鎖を断ち切った人たちの声をご紹介していきましょう。

「みんなちがって、みんないい」

「母はいわゆる過干渉でした。自分の思うように娘をコントロールしていたい、そんな母親でした。一人っ子だった私は、家族の期待と注目を一身に背負っていました。『母を喜ばせなければ』という思いが無意識にあったのでしょう。

今、私は3児の母です。単純に人数の問題ではありませんが『3人全員、それぞれの長所や強みを生かして成長してくれれば、それだけで幸せ』って思ってます。子どもたちと自分は別人格。過度の期待を寄せたり、必要以上にプライベートに立ち入ったりすることは避けています」

「親の顔色をうかがう子ども」にはさせない!

「私は典型的な優等生でした。『親に恥をかかせるな!』と言われて育ったので、先生や親の顔色を見て動くのが得意でした。大人たちからの評価は高かったようですが、そこに私自身の意思はなく、正直「つまらない子供」だったはずです。だから、我が子には『自分の判断で行動してごらん。それで失敗したときは、ママが責任持って解決に協力するよ』と背中を押しています。大人が喜ぶ行動をすることばかりが正解ではないのです。転んだり、他人に怒られたりしながら学ぶことは多いです。「失敗する」という体験を避けてきた自分だからこそ、こんな発想ができるのかもしれません」