働く60歳前半の収入アップ!「在職老齢年金の見直し」
「在職老齢年金」とは、厚生年金に加入しながら働く70歳未満・厚生年金保険のある会社で働く70歳以降の人が、給与額に応じて年金額が調整される制度です。収入に応じて年金が減額され、一定額を超えると支給停止となってしまうこともあり、これまでは「年金をもらいながら働くと損をする」といわれることもありました。
今までは、60~64歳の年金が支給停止となる基準額が低めに設定されていたため、減額対象になりやすい制度でした。しかし現在、この年代の就業率は増加傾向にあります。今回の改正で60代前半の基準額が65歳以上の基準額に揃えられるため、年金が減額されず60代前半の収入がアップすることが期待されます。
ただし、厚生年金の支給開始年齢が65歳に段階的に引き上げられている最中であるため、支給開始年齢が65歳になると自動的に対象者はいなくなります。恩恵を受けるのは一部の人のみといえるでしょう。