働き方が多様化する現在、年金制度もさまざまな就労に対応しやすくするよう見直しがされています。厚生労働省が2020年に発表した「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案の概要」をみると、年金の在り方の見直し、選択肢の拡大など年金制度の強化が図られています。年金により高齢期の経済基盤が充実することで、老後の安心や長く働きたい人への支援にもつながることでしょう。
「人生100年時代」といわれ、高齢期の収入確保は長い人生を考えるうえで大切なキーポイントとなります。一方で、「老後2000万円問題」など老後の金銭面にまつわる不安は根深いものがあるでしょう。みずほ総合研究所が2020年3月に発表した「年金改正法案のポイントと評価」によると、押さえておくべき大きなポイントは3点に分けられます。同報告書を参考にしながら、今回の改正案における焦点を整理し、年金制度について考えてみました。