日本国内には、自宅にいながら介護、育児、受験勉強、在宅作業、山のような家事に追われている人がいて、感染リスクにさらされながら医療や社会インフラの最前線で激務に追われる人もいます。誰もが不安とストレスを抱える中、「面倒なこと」「大変なこと」を誰かに任せ、家でひたすらくつろぐことができることができるのは、ごくわずかな人たち。

「何もせずに家でくつろぐ」のは「庶民の生活」とはかけ離れており、「貴族」と揶揄する声まであがりました。

結果として、あの動画を企画・実行した人たちは、国民が今どんな思いで生活をしているのか」という点に想像が及んでいないのではないか……という疑念が広がってしまったように思います。

同時期に打ち出されたマスク政策への不評も重なって、今は何をやっても疑念の目が向けられるようになっています。首相会見を行っても「自分の言葉で話していない」「いつも同じ言葉ばかり」、新しい政策を打ち出しても「スピード感がない」といった批判の声が広がり、政府不信の声は日に日に大きくなっています。

世界15か国を対象としたグローバルアンケートでは、日本では45%の回答者が「自分たちの政府は(コロナウイルスの対応で)自分たちを失望させた」と回答しており、他国と比べ高い値となっています。

「女性 vs. 男性」の単純論ではない

再び世界に目を向けてみると、現在、新型コロナウイルスへの対応が国民の支持を集め、状況が比較的コントロールできている国もあります。台湾、ニュージーランド、ドイツ、デンマーク…といった国で、不思議なことに女性首脳の活躍が目立っています。

ところが、これがただの偶然とも言い切れないような、ある興味深い調査がありました。