株式市場

1月以降の急落後、3月下旬から反転上昇

インド株式市場は、2020年1月下旬から、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした世界的な株安を受けて、大幅に下落した。しかし、3月下旬以降は、欧米における感染拡大ペースの鈍化と経済活動の一部再開を背景に、景気回復への期待が高まり、世界の株式市場が反発する中で、インド株式市場も上昇に転じた(5月15日現在)。

新型コロナウイルスは、インド国内でも感染が拡大しており、インド政府は3月24日、全土を封鎖すると発表し、期限を5月末まで延長した。外出や移動の制限による国内経済への影響が懸念されている。

HSBC投信の株式運用戦略

インド株式市場は短期的には新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、引き続き不安定な展開を続ける可能性がある。また、当面は感染予防対策が国内の経済活動に大きな影響を及ぼすことが見込まれる。

インド経済は当面は厳しい局面を向かえそうだが、当社は長期的にはインド株式市場に対する強気の見方を維持している。インド経済の成長ポテンシャルは高く、構造改革の進展から、長期的に成長率はさらに高まると見られている。与党インド人民党(BJP)が安定した政治基盤のもとで高成長・構造改革路線を継続すると見込まれることも、株式市場にとり強力なサポート要因となる。

インド株式の運用では、持続的な収益成長性を有しながらバリュエーションに割安感のある銘柄を選別する。業種別には金融と不動産をオーバーウェイトとし、エネルギー、生活必需品、ヘルスケアをアンダーウェイトとする。また、インフラ関連銘柄は、第2期モディ政権が推進するインフラ投資計画の恩恵を受けると見込まれる。