不必要と判断したらはっきり断ったらいい。ただ、検討する前に情報をシャットダウンしてしまうと、せっかく有益な情報が混ざっていても検討することができずに「もっとはやく始めておけばよかった」と後悔することになりかねません。
その3:親の介護、相続に備えている人
相続で、一気に金融資産が増えたという人も少なからずいます。相続が開始されるまで、自分の両親がこんなに預金や保険を持っているなんて知らなかったと驚かれる人もいます。私もたくさんのご家族の相続手続きを経験してきましたが、相続で揉めるケースは思った以上にずっと多いです。
夫が亡くなり、妻と娘二人が相続人となったケースがありました。夫は金融資産を数千万円保有しており、その半分が預貯金で、残りは生命保険でした。
長女は結婚して同じ市内に住んでいましたが、父の生前、全く病院に見舞いに来ず、両親の世話は次女に任せきりでした。遺言が遺されており、全ての資産は妻及び次女に相続させたい旨の内容が記載されていました。
長女はその内容に立腹し、私を始め信金職員を巻き込んだ壮大な親子喧嘩が始まりました。結局裁判に発展し、長女VS妻と次女でお互い弁護士を雇った消耗戦になりました。せっかくの相続資産が、こんな形ですり減ってしまうのは、誰にとっても不幸な結果です。