子どもの習いごとの希望にどこまで応えるかを決めるには、やはり親の金銭的・時間的余裕を考慮しないわけにはいきません。子どもの気持ちを尊重することは大切ですが、無理して習いごとに行かせることで家族関係が悪くなったりしないよう、うまくバランスを取ることが必要になってきます。

習いごとへの適切な支出ってどれくらい?

たとえば、すでに何か習いごとをしている子どもから、新しい習いごとがしたいとせがまれたとき、何を基準に考えればいいのでしょうか。

ほかの家庭ではどれくらい費用をかけている?

判断のヒントとして、まず、ほかの家庭では習いごとにどの程度の費用をかけているのかを知りたくありませんか?

子どもとお出かけ情報サイト《いこーよ》を運営するアクトインディが行ったアンケート(対象:12歳未満の子どもを持つ全国の保護者1061名)によると、習いごと費用の総額が「月額10,000円未満」と答えたのが全体の6割。「20,000円未満」まで幅を広げると、なんと全体の8割強に達したそうです。

この世間の声を一つの目安として考えてみます。例えばスイミングをすでに習っている子どもから、ピアノも習いたいと言われたとしましょう。地域やクラブなどによって月額料金は違いますが、スイミングの月謝はだいたい7000円前後。一方、ピアノ教室に通うとなれば、個人の教室で月6000円ほどが相場ではないでしょうか。(ピアノの購入費用はひとまずおくとして、月々の固定費となる月謝についてのみ考えます)。

両方の月謝を単純に合計すると1万3000円。この時点で、習いごと費用は「月額10,000円未満」というボリュームゾーンからは外れてしまうことになります。