政府は、学童保育の拡充を掲げていますが、新設のための場所や指導員の確保も容易ではない中、本当に学童保育を拡充できるのか…。子どもがより良い放課後を過ごすには、行政や地域はどうすればよいのか、真剣に考えなければならない時がきています。
学童保育の施設の問題、政府の補助金の問題、学校および父母の問題、この3つは密接に関係しています。期せずして、ここにも”3密”の問題が浮上していると言えるでしょう。
おわりに
子どものみずみずしい好奇心、驚くほどの鋭い感性、それが、いつともなくなぜか削ぎ落され、敷かれた線路道の上を真っすぐ進むように仕向けられてしまうことも往々にしてあります。
しかし、はみ出してもいい、自ら好きな道を切り開き、たとえ寄り道してでも前進できる人間力を養ってほしいというのが筆者の願いです。そして、学童保育ではその手助けができると思います。
学童保育は、年齢の違う子どもが共に過ごす空間です。ただ単に放課後の子どもを遊ばせる場所ではなく、人づくりの現場そのものとも言えます。そうした場が崩壊することのないよう、行政、学校、保護者が知恵を出し合うことが必要ではないでしょうか。
和田 眞