緊急事態にもかかわらず、変わらない夫の行動
妊娠8ヵ月目に差しかかった頃、Kさんはなんと切迫早産との診断が。本来であれば早急に入院し、出産日まで絶対安静にしていなければなりません。しかし夫が帰宅を早めることはやはり職務上難しく、Kさんと夫の親族も遠方で、3歳の娘を預けることができません。残るはシッターさんに来てもらうしかもう方法がなく、Kさんは家や娘のことが不安なのでと入院だけは拒み、1週間に1度の通院で予定日までを乗り切ることにしたといいます。
Kさんは産休に入る予定よりもずっと前から仕事を休むことになり、1日1万円以上にものぼる高額なシッター費を払い、トイレと食事以外はなるべく横になりながら過ごしました。しかし相変わらず、日付をまたぐまで帰宅しない夫……シッターがいるとはいえ、早朝から深夜まで在宅してくれるわけではありません。仕事だといわれると何もいえないのをいいことに、Kさんは我慢の日々。さらには夫から、「仕事を早上がりして夕食や娘の寝かしつけなどを全てやるのは、毎日はしんどい」との発言が……! それを今まで毎日やっていたのは誰だというのでしょうか。妊婦であるKさんが当然にこなしてきていたことのはずです。
この人は本当に、2人目が無事に産まれてくるのを願ってくれているのだろうか? 深夜に帰宅後も、毎晩のようにソファで缶ビールを飲んでいる夫を見て、Kさんが知っていたはずの、夫のやさしく子煩悩な一面に疑念が生まれはじめていました。