とってもおめでたいことである2人目の妊娠。しかしそこには、仲良くやってきていたはずの夫婦に訪れる、不仲の危機がひそんでいることがあります。
雪印ビーンスターク株式会社が「2人以上の出産経験があり、妊娠中につわりがあった22~45歳の女性426人」を対象に2018年3月27日~3月29日に行った「妊娠中の夫婦仲ついての意識調査」では、妊娠を機に夫婦仲が悪化したと答えた人は2割もいるそうです。はたしてこれは突然のことなのか、それとも兆しがあるものなのでしょうか。
2人目妊娠中の妻が夫に幻滅してしまったエピソードを伺ってみました。
1人目の育児だけでも大変なのに…
福岡県在住のKさん(34歳)は、3歳の娘を育てながらフルタイム正社員で働く、メーカーに勤める夫(37歳)との共働き夫婦。そんななかわかった待望の男の子の妊娠に、夫婦は大喜び。
しかし夫は普段から多忙で23~24時頃の帰宅が多く、それは妊娠判明後もさほど変わることがありませんでした。いくら2度目の妊娠とはいえ、つわりと闘いながらのフルタイム勤務、加えて3歳児の育児は心身ともに疲労困憊。Kさんは何度も夫に、せめて週に1回は娘の寝かしつけまでに帰宅してほしいと願い出ましたが、夫は仕事を理由になかなか協力してくれません。
あろうことか、週に1度の早めの帰宅以外は、どうやら仕事後に職場の人たちと飲みに出かけている様子。Kさんの夫への感情は、にわかに忌まわしいものへと変わっていったそうです。
緊急事態にもかかわらず、変わらない夫の行動
妊娠8ヵ月目に差しかかった頃、Kさんはなんと切迫早産との診断が。本来であれば早急に入院し、出産日まで絶対安静にしていなければなりません。しかし夫が帰宅を早めることはやはり職務上難しく、Kさんと夫の親族も遠方で、3歳の娘を預けることができません。残るはシッターさんに来てもらうしかもう方法がなく、Kさんは家や娘のことが不安なのでと入院だけは拒み、1週間に1度の通院で予定日までを乗り切ることにしたといいます。
Kさんは産休に入る予定よりもずっと前から仕事を休むことになり、1日1万円以上にものぼる高額なシッター費を払い、トイレと食事以外はなるべく横になりながら過ごしました。しかし相変わらず、日付をまたぐまで帰宅しない夫……シッターがいるとはいえ、早朝から深夜まで在宅してくれるわけではありません。仕事だといわれると何もいえないのをいいことに、Kさんは我慢の日々。さらには夫から、「仕事を早上がりして夕食や娘の寝かしつけなどを全てやるのは、毎日はしんどい」との発言が……! それを今まで毎日やっていたのは誰だというのでしょうか。妊婦であるKさんが当然にこなしてきていたことのはずです。
この人は本当に、2人目が無事に産まれてくるのを願ってくれているのだろうか? 深夜に帰宅後も、毎晩のようにソファで缶ビールを飲んでいる夫を見て、Kさんが知っていたはずの、夫のやさしく子煩悩な一面に疑念が生まれはじめていました。
重なる出費に、重くなるおなか。もう限界…
相変わらずKさんに負荷がかかってばかりのなか、日々自宅に届くのが、ネットショップから夫への荷物。どうやらファッション好きな夫の服や靴のようです。
軽く聞いてみると、1点で3万円は超えるような商品を購入しているとのこと。お互いの小遣いの範囲で購入するのはもちろん自由ですが、実はここ数ヵ月、夫婦で約束している共同貯金の金額を夫が入金していないことまで発覚したのです。
ただでさえ、出産日までの期間限定とはいえ連日のシッター代がかさんでいる家計に、貯金ができなくなるほどショッピングをしてしまえば、一体今後の家計はどうなるのでしょうか。いよいよ自分のことしか考えてない夫の振る舞いに、Kさんの頭に別居・離婚の文字がちらつきはじめたといいます。
日頃のコミュニケーションを大切に
Kさん夫婦ももともとは、会話がよくはずみ、週末には娘と3人で出かけるような仲の良い家族でした。娘1人の育児であれば、多少Kさんのほうに負荷が偏っていても、Kさんも不満を溜めずに乗り切れる範囲だったのです。
しかし2人目の妊娠判明後は、つわり期間、出産、そして育児…と、たった1年弱のあいだに、夫婦の負担は雪だるま式に増えていきます。その覚悟や準備が十分に足りず、夫婦の協力の連携がとれないまま関係が破たんしていってしまうことが多々あるようです。
2人目の子づくりを考える際には今一度、夫婦お互いの働き方や生活リズム、育児に割ける時間やそれにかかるお金について、話し合ってからのほうが良いかもしれません。
【参照】「妊娠中の夫婦仲ついての意識調査」雪印ビーンスターク株式会社
成田 ノキア