ここまでみてくると、現在子育て中であるとか、老後に向けて資産形成を進めているといういわゆる「はたらく世帯」にとってみれば、798万円や741万円の方が現実味のある数字として受け入れられやすいのではないだろうか。
貯蓄は預貯金だけではない
ここまで貯蓄額を見てきたが、そもそも貯蓄はどのような金融商品を指すのだろうか?
「貯蓄はいくらか?」という質問をすると「貯蓄とはどこまでを指すのか?」と逆に質問をいただくことも少なくない。
貯蓄の定義は人によりかなり曖昧である。そして多くの人が貯蓄は預貯金とイコールと考えている。
まずは、ここまで見てきた総務省の資料をもとに、「二人以上の世帯」の貯蓄の中身を見てみたい。
貯蓄のうち約6割がいわゆる「預貯金」である。また、それに次いで大きいのが「生命保険」で約2割。「有価証券」に至っては13%程度となっている。