「老後2000万円問題」は昨年大きな話題となったが、その水準にはやや足りないものの、平均で2000万円近くの貯蓄があるということになる。
平均値だけに目を捕らわれるな、盲点とは何か
数値が並ぶと「平均はいくらか?」を気にする人も多い。しかし、実際には平均には盲点があることをお伝えしたい。
「平均」は数値の大きなサンプルがあるとそこに大きく影響を受ける。たとえば、今回のサンプルでいうと極端に巨額な貯蓄をしている人が一人でも入れば、平均値はその値に引っ張られることになる。
また、「0」はサンプル数が多くても平均を算出する上においてはどこまで足しても「0」なのである。
平均値だけではなく中央値にも目を向けたい
実際多くの人が知りたいのは「全体の中でちょうど真ん中の人はどこか?」ということではないだろうか?
仮にこの質問の答えを知りたければ「中央値」を見る必要がある。
中央値というのは、小さい順に並べてちょうど真ん中の値を指す(大きい順でも構わないが)。たとえば、小学校の時に背の順に並んだということを思い出してもらえばよい。50人のクラスで25番目の子の背丈がそのクラスの身長の中央値ということになる。
さて、話をもどそう。