散歩に出られるのはいいけれど、毎度近所だけというのは、あまり面白味がありません。そこで登場したのが、散歩しながらできる「クマ狩り」なのです。

テディベアを「クマ」に見立てて

皆が楽しんでいる「クマ狩り」は、英国の人気絵本、『We're Going on a Bear Hunt』(マイケル・ローゼン再話)をもとにしています。日本では、『きょうはみんなでくクマがりだ』というタイトルで邦訳が出ています(山口文生訳)。

ストーリーは、家族でクマを見つけに出かけるというもの。読むというより、節をつけて軽く歌う感じでお話が進むところが人気の秘密です。

中でも「We’re going on a bear hunt. We’re going to catch a big one. What a beautiful day! We’re not scared! (きょうはみんなでクマがりだ つかまえるのはでかいやつ そらはすっかりはれてるし こわくなんかあるもんか)」という部分は覚えやすく、皆が親しみを持っている個所です。

自己隔離という前代未聞の事態は誰にとってもストレスです。大人も子どもも関係ありません。そんな時期だからこそ、少しでも胸が躍るような経験をしてほしいと、ロンドンで「テディベア探し」を「クマ狩り」に見立て、それを広めるためにフェイスブックページが立ち上げられました。

そして海を越え、瞬く間にニュージーランドの隅々にまで広まったというわけです。