・「ピアノを教えています。生徒の中には息子もいますが、本人はサッカーの方に興味があるのでいずれやめてしまうのだろうと思いながら教えています。そんな息子と、ピアノが大好きで習いに来ている子の熱量は当然違います。ピアノを仕事にしたいと思う子には指導も本気になるし、息子のように楽しめればよい子にはそういった教え方を。『その気がないのに先生の子供だから優秀でなければいけない』というのは子供本人の意思を尊重していないと思います」

・「ピアノを教えていますが、子供が真面目にやらないと私のストレスになるので別のお教室に通わせています。お金が勿体ないという方もいますが、親子というところがうまく切り離せる自信がなかったのでこれでよかったと思っています。ただ、子供が生徒だったとしても自分の子供を一番にするために他の子に教えるのに手を抜くなんてことは絶対にしません」

先生の数だけ、考え方も方法もさまざまなようです。

まとめ

自分の得意な分野で我が子にも輝いて欲しいと思う気持ちは、珍しい感情ではありません。しかし、その気持ちを先生という立場を利用して操作したり、親としての感情を優先してしまうことは、生徒さんやその保護者にとって気持ちのいいものではありません。

今回のダンスの先生のように「我が子を輝かせる」ことに夢中になってしまう人も一部にはいるものの、多くのママ先生たちは公平な目で一生懸命すべての子供たちに教えています。ママ先生にとって仕事として請け負っているレッスン。一般の企業で勤めるのであれば当然公私混同しないことも、我が子がそこにいることで普段より冷静な目で接しなければいけないという課題が残るようです。

最終的に、公私混同するかはその人次第。親しみやすい身近な存在だからこそ私情が混ざりやすいことも理解しながら、その人柄を見極めつつ信頼のおける先生と出会っていけるといいですね。

参考:ザ・ドリーム・コレクティブ 「働き方の多様性に関する意識調査

佐渡 六花