SARSやMERS流行時に株価はどうなった?

今、アタフタする必要はないのか

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世間は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)一色ですので、もう書かなくてもいいかと思いましたが、時節柄触れないわけにはいきません。

先週は世界中の株価はタガが外れたように暴落しました。ですが、今回のコラムでは、長期的な観点ではこのようなリスクイベントを過剰に心配する必要はないということを述べたいと思います。

いつ暴落が起きても不思議ではなかった!?

確かに金融市場は動揺しています。しかしながら、そもそもリーマンショックで底をつけてから約10年以上世界中の株価は上昇し、特に米国株は3倍以上になっていることを認識しておかなければなりません。

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「山高ければ、谷深し」のごとく、そのリーマンショックの前までも、ITバブル崩壊以降7〜8年は株価が上昇していました(図表1参照)。加えて、昨年の米国株(NYダウ平均株価)は年間約25%程度上昇しています。

これは私見ですが、過去10年以上順調に上がり続けた株式を、投資家はいずれ売りたいと思っていたはずです。つまり、売り場を探していたところだったのです。そこに起きたのが、2020年年初の米国・イラン対立問題です。

それで相場がぐらついたものの、すぐに戻りました。本来はこの時点で売りが出てもよかったのですが、問題の終息が早く、大きな売りインパクトにつながらなかったのです。言い換えると、相場はいつもマグマを抱えながら走っており、いつ暴落が起きてもおかしくなかったということです。

そして新型コロナウイルスの感染拡大です。当初、欧米市場の反応は鈍かったですが、自国に罹患者が出ると急にネガティブになり売り一色になりました。このあたりの反応は、リーマンショックの時にニューヨークが崩れると連鎖的に世界中の株式が売られたのと同じです。

正直いいますと、どんなプロでもこればっかりは予想はできません。ですから、プロも売る、個人も売る。だから暴落するのです。売っていないのは、年金や塩漬けやむなしの一部個人(含む、筆者)くらいではないでしょうか。

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太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。