日々の仕事や暮らしの中で、閉塞感やストレスを感じる人も多いのではないでしょうか。日本には日本のよさがあるのはもちろんのことですが、そう言ってばかりいられないのも事実です。今回は、4人のアラサー男女に、今の社会での生きづらさについて聞いてみました。

普通に働けば普通に生活できる世の中になってほしい

まずはウェブ系の企業に勤めるAさん。「普通に働けば普通の生活ができるような世の中に早くなってほしい。残業代がないと生きていけないなんてもう御免」と話します。

Aさんの企業は基本給が低いうえに人手不足でとにかく残業が多いのだと言います。納期に追われて毎日仕事をしていましたが、『働き方改革』の中で残業規制がなされたのだそう。

「残業時間だけ減らせと言って仕事は減らない、納期は延びない。もう社内の人間は疲弊しきっている。しかも給料が低いから残業しないと生活できない。効率よく働けと言うのは簡単だけど、それならそのための環境を作ったり、生産性向上に見合う給料を出してほしい。だったら効率化する動機にもなる」とAさんは言います。

毎日定時で上がったとしても問題なく生活できるのであればいいですが、そうでない会社も多いはず。仕事量が多く、そもそも残業しないとさばききれないという理由に加えて、残業代がないと普通の生活ができないという状況であれば、従業員が今より仕事を効率的に終わらせて早く帰ろうと頑張る気にはならないでしょう。

精神的な余裕がなくて他人にやさしくできない社会

次は現在第1子を抱えるBさん。「電車に乗るたびに精神が擦り切れてしまう」と嘆きます。

「出産前も感じていたけれど、みんな心に余裕がなくて他人にやさしくすることができない状況になってしまっているのが今の日本だと思う。子どもを連れて街中を歩くとき、それをより強く感じるようになった」と話してくれました。