お金の稼ぎ方はどなたでも興味があるかとは思います。今回は厚生労働省「平成 30 年賃金構造基本統計調査の概況」などを参考に、年齢別の賃金水準を見ながら、生涯賃金を見ていきます。その賃金水準をどのようにして高めることができるのかも合わせてみていきましょう。

お金を稼ぐには人的資本を高める

お金をたくさん貯めている人は「金融資産」を、住宅や車などがある人は「実物資産」を持っていることになります。ただ、経済学では将来期待できる収入や貯蓄する力を「人的資本」といいます。これは「将来のお金を稼ぐ力」ともいえるでしょう。

人的資本は、教育や訓練により労働者の資質が向上して生産性の高まる状況が、投資によって生産力が高まる状況に似ているところから言われるようになりました。

通常、今後働ける期間が長い若い人の方が人的資本は大きいですが、年齢だけでなく能力や立場などによっても変わってきます。

人的資本は年齢により変化する

年齢を重ねても、収入に変化がなければ人的資本は残りの時間で決まります。しかし、経験を積んで同じ仕事を短い時間でこなしたり、信用を得て立場が上がったりして収入が増えれば人的資本は増えます。非正規雇用から正社員になったり、転職で給料が上がったりしても人的資本は増えることになるのです。