――シフトの件についていえば、早朝に行われるマラソン競技などで活動するボランティアは終電で会場入りするとされ、「夜通し徹夜で待機させるなんてブラックだ」と批判が起きました。
傳:それも少しご説明が足りず申し訳ありません。当初、マラソン競技はスタート時間が午前6時とされていました。ボランティアが会場に入るには始発の交通機関でも間に合わないため、終電で会場に入り待機すると想定していたのは確かです。
ただ、待機時間は「夜通し」というほどではなく、数時間と考えていました。というのも、すでに発表されていますが、東京2020大会の開催中にはJRや大手私鉄などの鉄道事業者にご協力をいただき、終電が、遅いところでは2時過ぎまで延長されることになっていました。
6時スタートの場合、ボランティアは4時半ごろから準備を始めることになります。2時過ぎの終電で会場に入った場合、待機時間は2時間程度となります。それもあくまでも「自主的に」ということですが、すでに共通研修の会場などでは「ぜひ協力したい」とのお声をいただいていて驚いています。
――そのマラソンおよび競歩は、開催地が札幌に変更になりました。最大2000人のボランティアが必要とされているそうですが、その確保はどうする予定でしょうか。東京などの大会ボランティアを連れて行くということはありますか。
傳:現在まさに人数も含めて調整中というところです。詳細が決まるまでもう少しかかりそうです。といっても東京から数千人を連れて行くというのは宿泊施設などの問題もあり現実的ではないと考えており、札幌の皆様を中心に支えていただく方向で検討を進めております。
古瀬:3月に大会ボランティアの皆さんに役割・活動場所をお知らせする予定ですが、応募にあたり希望する活動場所を「札幌」と答えている人も少なくありません。これらの方々に協力していただくことも検討しています。
2200人の「アシスタントキャスト」はボランティアではない?
――ところで新しいところでは2月7日に、東京大会の開閉会式で選手の入場などをサポートする「アシスタントキャスト」約2200人を公募すると発表されました。この2200人はボランティアですか。すでに選考・決定した大会ボランティアの8万人に対して、「追加のボランティア」ということになりますか。
(この質問に対して、「アシスタントキャスト」はボランティアではなく、3人の所属する部門とは別の部門が運営を行っているとのことだった。後日、組織委員会広報から文書で回答を得た)。