「いざ年金生活が始まっても今と同じような生活を送れるよう、『月に10万円以内で生活しよう』と心がけています。一人分の食事を作るのは非効率・面倒だと感じる人も多いのですが、あえて自炊メインです。図書館で料理の本を借りてレパートリーも増やしています。服やコスメなどは、欲しいものをリストアップして優先順位をつけておくと無駄使いを防げます。また、お菓子を控えるために、コンビニに立ち寄る回数を減らしてみました。天気の良い休日はウインドウショッピングしながら街歩きをして、健康面と情報収集を両立させています。」

しっかり財布のひもを締めながら、同時に充実した生活ぶりもうかがえるBさん。老後を迎えた瞬間、いきなり生活スタイルや金銭感覚を変えるのは難しいものです。今のうちから贅沢過ぎない生活スタイルを確立させておくと、老後も安定的に過ごせそうですね。

さいごに

おひとりさまの老後生活を安心して迎えるには、多くの備えが求められます。今後の住まいは確保できているか、いまの金銭感覚に問題がないか、老後資金は十分かなど、改めて今の状況を確認してみましょう。

「理想の老後生活」のイメージを膨らませていくと、「老後までにいくら貯めておく必要があるか」「今のうちにどのような環境を整えておくべきか」が掴めてくるはずです。安定して充実した生活は、今の暮らし方の延長線上に必ずありますよ。

【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧日本郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部