国民年金・厚生年金の受給額は?

日本国内に住んでいる20歳以上60歳までの人が加入しているのが「国民年金」で、会社員・公務員(旧・共済年金)の場合は「厚生年金」です。厚生年金の金額は、給与や納付月数が反映されるため、条件の違いにより大きな差が出てきます。厚労省の年金額データ(※2)によると、国民年金・厚生年金の支給額は以下の通りです。

・国民年金(満額)受給額…1人あたり月額6万5,141円
・国民年金の平均年金月額…5万6,000円(2017年度末現在)
・厚生年金(第1号受給者)の平均年金月額…14万7,051円(2017年度末現在)
・厚生年金「モデル世帯(二人世帯)」の受給額…22万724円(金融庁レポート)

厚生年金の「モデル世帯」とは、夫は平均的な収入(賞与を含む月額換算43.9万円)で40年間勤務(第1号被保険者)、その妻・専業主婦(第3号被保険者)という世帯が想定されています。夫の収入「月額換算43.9万円」とは、年収に換算すると約526万円となります。

給与実績や就労年数などにより、年金額にも違いがあります。そこで次に、老後の生活費のデータから必要となる資金を計算してみましょう。

【参考】
(※2)「平成31年度の年金額改定についてお知らせします」(2019年)厚生労働省
平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2017年度)厚生労働省

老後の生活費はいくら必要?

老後の就労機会は減少傾向となりますし、現役世代と同等の収入を得るのも難しくなるはずです。生活費として、どの程度を想定すべきなのでしょうか。

生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」(2019年度)によると、最低限の生活費、ゆとりある生活費の平均額はそれぞれ以下の通りです。

・「最低日常生活費」の平均額…22万1,000円
・「ゆとりある老後の生活費」の平均額…36万1,000円
また、総務省統計局の調査(※3)によると、平均的な老後の生活費としては
・60~69歳の年齢層(二人以上世帯)…29万1,019円
・70歳以上…23万7,034円

このような金額が分かりました。

【参考】
(※3)「家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要」総務省統計局