「自分ができないことを、できる人に味方になってもらいながら今の会社を切り盛りしている。自分は圧倒的なカリスマ性もないし、リーダー気質でもないから、『何もできない社長のために頑張ってやろう』と思ってもらえるように普段から社員の皆とはこまめにコミュニケーションを取っているし、利益が出たらしっかり還元する。だって、自分が独り占めしていい利益では到底ないから」と言うAさん。
こういう性格だからこそ、周囲の人の助けを借りることができるのでしょう。逆に、お金持ちになれなさそうだなと思う人について聞いてみたところ、「自分の仕事を『ほかの誰もできない、いわば囲った状態』にしておくことが、会社での自分の価値を高めることだと勘違いしている人」とのことでした。
そういう「一人で仕事を囲ってしまう人」はどの会社にもいるものです。Aさんの話を聞いていると、確かにそういう人は苦労ばかりして、お金持ちにはなれないかもしれないと思いました。
「人と違うこと」を追求したから
フリーランスとして活動し、自分の資産で郊外に大きな家を持つBさん。家族との時間を大事にしながら、普通のサラリーマンには手の届かないような金額を稼いで生活しています。そんなBさんは「あくまでも人と違うことをやったから、お金持ちになれたと思う」と言います。
「誰かと同じものというのは、もう世の中に需要も供給もあって、そこに新たなビジネスチャンスはないと思った。無理に参入してもいいけれど、参入障壁が高かったり、競合が多すぎて他社からお客さんを引き離したりするのがまず大変。そこにパワーを使うくらいなら、誰も供給していないしまだ需要も生まれていないようなところで潜在的なニーズを探ったほうがいいし、ライバルも出てきにくいのでは、と考えた」と話します。