その時、「やっと頼ってくれた。」とKさんは、うれしくなったそうです、下の子を受け取り、上の子の手を引いて出かけていく次男嫁を気分よく見送りました。しかし、母親がいなくなったことを気配で察したのでしょうか。ものの10分もしないうちに下の子がぐずりだしました。「おお、よしよし」と抱っこをしますが、火がついたように泣き出します。電話をしようにも、あまりにぐずるので、手が離せません。きっとすぐに戻ってくるからと、Kさんは必死に下の子をあやし続けました。

「でもね、結局1時間、帰ってこなかったの。もう、こちらはくたくたで。」

親として、ここは言っておかないと!次男嫁を叱責したKさん

下の子があきらめて泣き止んだ頃に、次男嫁が上の子を連れて再び現れました。「だいぶ泣いたわよ。」というKさんに、「ご迷惑をかけてすみません。でも、おかげで上の子の機嫌が直りました。」と、笑顔で下の子を受け取る次男嫁。

ホッとした顔になる下の子と次男嫁の笑顔を見たKさんは思ったそうです。「ようやく頼ってくれたのはいいけど、これってどうなの?具合が悪い下の子を放って、1時間も上の子のご機嫌取り。ここは親として、私がきちんと注意しないと。」

そこでKさんは、口を開きました。「あのね、親としてちょっと言わせてもらうけど。この子たち、このままだとろくな育ち方しないと思うわ。」びっくりした顔でKさんを見つめる次男嫁。「下の子の具合が悪いなら、上の子に我慢させるのが常識でしょう。こんなこと続けていると、上の子は我儘放題。下の子は上の子優先のお母さんにあきれて、そのうち道を外すわよ。」最初は何を言われたのかわからないといった様子の次男嫁。