しかし、Windows95の発売によるパソコンの普及、カラー印刷対応プリンターや筆まめなどの年賀状作成ソフトが家庭に浸透していった結果、プリントゴッコの出番は急激に減少。

2008年6月末に本体が販売終了、2012年には諸々の部品の販売も終了して製造元が事業終了を発表。一世を風靡したプリントゴッコは姿を消していきました。

全民放で放送されていた「ゆく年くる年」

子供の頃「大晦日の夜、寝ないで新年を迎えるぞ」と紅白歌合戦が終わった後も粘っているとき、民放のチャンネルを回すと同じ番組が流れているという経験をした方もいるはずです。

ゆく年くる年は、民放テレビ局が持ち回りで大晦日の午後11時40分や45分頃から元旦の午前1時から午前1時45分頃まで放送していた年末年始の名物番組の1つ。NHKのゆく年くる年とは趣が異なり、海外からの中継もあるなど華やかさを前面に出した番組でした。

大人になった今だから言えますが、当然ながら視聴者は大人であることが前提に作られており、親は楽しんでいるけれど子供が楽しめる構成ではありませんでした。そのため、筆者は毎年見ているうちに眠りに落ちたものです。

この民放テレビ局が制作したゆく年くる年は、1988年から1989年にかけての放送を最後に終わりを迎えました。

家庭用テレビの黎明期でもある昭和31年に始まり、テレビが全国津々浦々にまで浸透した昭和最後の年末年始に終了したのは、その後の平成期に各テレビ局が深夜帯で特色ある名物番組を作成することに繋がったといえるのではないでしょうか。