厚生年金や国民年金をみんな、いくらもらっているのか

同レポートでは、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯を前提に、家計の毎月の赤字が約5万円とされていた。その際の実収入が20万9198円とされていた。そのうち、社会保険給付が19万1880円とされていた。

ここまで見てきたように、厚生年金保険の男子平均が約16万円、国民年金の女性平均が約5万円と、これら平均値を合計し、世帯合計としてみると約21万円となる。ざっくりといえば、これが金融庁レポートの前提ともいえる。

こういうと、今後共働き世帯が老後を迎える際には、年金収入がさらに期待できるのではという指摘もあろう。

金融庁レポートはあくまでも平均像であり、個人が老後資金を考える際には、世帯での夫と妻の老後を迎えるそれまでの就業状況を考慮しなければ意味がない。つまり、老後2000万円問題は、具体的な世帯像をイメージすることなく大騒ぎとなっていたということになる。

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老後2000万円問題で見落とされていたポイントとは

老後2000万円問題でさらに見落とされていた問題もある。

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泉田 良輔

2013年に株式会社ナビゲータープラットフォーム(ナビプラ)を共同創業。ナビプラでは個人投資家のための金融経済メディア「Longine(ロンジン)」を立ち上げ、編集長に就任。大学卒業後、日本生命・国際投資部では外国株式運用のファンドマネジャー、その後フィデリティ投信・調査部や運用部にてテクノロジーセクターの証券アナリストや小型株ファンドのアシスタント・ポートフォリオ・マネージャー。慶応義塾大学商学部及び同大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了。著書に『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』、『銀行はこれからどうなるのか』、『Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない』、『日本の電機産業 何が勝敗を分けるのか』。ネットメディアにおいては「日経BizGate」での連載「泉田良輔の新・産業鳥瞰図」「東洋経済オンライン」「プレジデント」などへの寄稿も行う。東京工業大学大学院非常勤講師。産業技術大学院大学講師。