2026年8月14日の東京株式市場は、日経平均株価が4日続伸し、前日比405円21銭高(+0.59%)の6万8,713円80銭で取引を終えました。前日13日の米国市場でAI・半導体関連株が買われた流れを引き継いで始まり、朝方は同分野を中心に物色が広がって一時6万9,608円台まで上昇する場面もありましたが、この日は先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出日で値動きが大きくなりやすく、後場にかけてはポジション調整や利益確定の売りに押されて上げ幅を縮めました。
こうしたなか、個別銘柄でひときわ大きく買われたのがアシックス(7936)です。株価は前日比515円高(+10.81%)の5,281円で取引を終え、取引時間中には一時5,389円まで買われました。従来の上場来高値は2026年5月13日につけた5,149円でしたが、今回はこれを上回っており、上場来高値を更新したことになります。
同社はこの日の13時、2026年12月期第2四半期(中間期)決算を発表しました。売上高・営業利益・経常利益・中間純利益のすべてが大幅な増収増益となったことに加え、通期の連結業績予想を上方修正し、年間配当も増額したことが買い材料になったとみられます。
1. この記事を読むとわかる3つのポイント
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アシックスの中間期(1〜6月)は全地域・全カテゴリーで増収増益、営業利益は前年同期比48.5%増の1,204億8,600万円 -
通期の連結業績予想を上方修正、年間配当は38円から44円に増額 -
決算好感で株価は前日比+10.81%の急伸、従来の上場来高値(5,149円)を上回る5,389円まで買われ上場来高値を更新
2. 中間期は全地域・全カテゴリーで増収増益
2026年12月期中間期(2026年1〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比32.7%増の5,344億8,300万円、営業利益が同48.5%増の1,204億8,600万円、経常利益が同48.3%増の1,165億9,800万円、中間純利益が同53.3%増の821億7,100万円となりました。1株当たり中間純利益は115円93銭です。
3. 通期予想を上方修正
同社は同日、通期の連結業績予想も上方修正しました。売上高は1兆500億円(前期比29.5%増)、営業利益は1,950億円(同36.8%増)、経常利益は1,890億円(同35.7%増)、純利益は1,200億円(同21.6%増)で、修正後の1株当たり当期純利益は169円30銭を見込みます。
あわせて年間配当予想も、従来の38円から44円に増額修正しました(中間配当20円、期末配当予想24円)。
4. 世界6地域で稼ぐ分散型のビジネスモデル
アシックスは主力の「アシックス」ブランドに加え、「オニツカタイガー」ブランドも展開し、日本・欧州・北米・中華圏・オセアニア・東南/南アジアの6地域で事業を行っています。特定の地域や事業の不調が全体の業績を大きく左右しにくい、分散型の収益構造が特徴です。
5. 為替頼みだけではない、実力ベースの伸び
今回の中間期実績には円安による押し上げ効果も一定程度含まれています。同社が開示した為替影響を除くベースの増減率で見ると、中間期の売上高は+22.0%、営業利益は+37.7%となります。それでも2ケタの増収増益を確保しており、通期予想についても為替影響除くベースで売上高+22.6%、営業利益+30.0%と、為替頼みだけの好決算ではないことがうかがえます。
ここまで見てきたように、アシックスは2026年12月期中間期に全地域・全カテゴリーで増収増益を達成し、この結果を受けて通期予想を上方修正、年間配当も増額しました。
株価もこれを好感して上場来高値を更新しましたが、急伸した後の株価水準は割高なのか、2ページ目ではPER・PBR・配当利回りをもとに評価します。あわせて、地域別に見た決算のポイントも解説します。