6. 好調セグメントはどこか、地域別に見る決算のポイント

中間期の地域別実績(報告セグメント別)を見ると、全地域で増収増益となる中でも、特に欧州地域と北米地域の伸びが目立ちます。

欧州地域は売上高1,666億円(前年同期比46.4%増)と全地域の中で最大となり、セグメント利益も346億9,300万円(同63.1%増)まで拡大しました。北米地域は売上高946億9,600万円(同28.1%増)に対し、セグメント利益は190億7,900万円(同86.0%増)と、利益面で特に大きく伸びています。

日本地域は売上高1,060億9,400万円(同6.9%増)・セグメント利益285億9,500万円(同32.2%増)、中華圏地域は売上高810億4,800万円(同30.7%増)・セグメント利益197億9,700万円(同32.0%増)と、いずれも増収増益を確保しました。

東南・南アジア地域(売上高314億9,200万円、同33.9%増)、オセアニア地域(同289億6,400万円、同35.0%増)も含め、全地域で増収増益という決算内容です。

7. 急伸後のアシックス株、バリュエーション面ではどんな水準にあるのか

株価が1日で1割超上昇したこともあり、急伸後の株価水準が気になる方も多いのではないでしょうか。

終値5,281円をもとに会社発表の上方修正後の1株当たり利益予想(169円30銭)で試算すると、PERは終値ベースで31.19倍となります。PBR(実績)は11.84倍、増配後の配当利回り予想は0.83%。

株式分割を考慮した上場来高値で見ると、従来の記録は2026年5月13日の5,149円でした。今回は5,389円まで買われ、これを上回っています。年初来安値(1月30日の3,664円)と比べると、終値は約44.1%の上昇です。

7.1 アシックスの年間チャート

アシックスの12カ月チャート1/1

アシックスの12カ月チャート

出所:各資料より筆者作成

8. 記者コメント

今回の決算で特に印象的なのは、為替影響を除いても2ケタの増収増益ペースを維持している点です。円安の追い風だけに頼った好決算ではなく、地域・カテゴリーを問わない需要の強さが数字に表れています。

一方で、株価はSQ算出日で値動きが大きくなりやすい地合いの中、決算発表を受けて1日で1割超上昇し、上場来高値を更新したばかりです。急伸後は短期的な値動きの振れも大きくなりやすいため、週明け以降に株価が高値圏で定着できるか、注目されます。

【免責事項】

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください

参考資料

高原 祥子