しかし実際には、ノーブランドのバッグでも実はブランド物と同じくらい上質であるものもたくさんあり、さらに上質なものを賢く安く手に入れることで、自分の満足度も上がるかもしれません。

このように、ハロー効果を意識して買い物することは節約にもつながっていきます。買い物をするときは「値段が高いからといって本当に上質なの?」と自分自身に問うようにしてみましょう!

「人間関係」でも出現するハロー効果【行動経済学の研究】

ハロー効果は生活のいたるところで出現し、例を挙げるとキリがありません。その中の1つとして、「人間関係」においてもハロー効果が大きく影響してしまうということがあります。

たとえば、優秀な経営者や高学歴の人が話す内容はどれも正しいと感じてしまうことはありませんか? しかし、冷静に考えると経営者は「会社経営において優秀」なのであり、高学歴の人は「(過去の)テストで高得点をとってきた」という経歴にすぎません。

ですので、肩書や経歴が素晴らしいからといって、その人の話す内容すべてが他の人よりも優れているとは限らないはずです。それなのに、肩書や社会的地位、経歴などから、その人の言動や人間性までをも過大評価してしまうというような傾向は日常生活のいたるところで見受けられます。そういった思い込みをハロー効果というのです。

会社における人事についても同じことが言えます。「仕事はできるけど部下のマネジメントができない人」が上司になると、プロジェクトで結果が出ないということは大いにあるでしょう。逆に、「仕事の出来具合は人並みだけど部下のマネジメントが上手な人」だとプロジェクトで結果が出やすくなります。