4. 物価の地域差は家賃を除くと変わるか 家賃を除く総合は北海道の103.2が最も高い
消費者物価地域差指数には、家賃を除いた総合も参考として公表されています。2025年の家賃を除く総合は次のとおりです。
- 【高い順】北海道103.2、神奈川県102.7、東京都102.2、沖縄県101.3、京都府101.0
- 【低い順】群馬県96.7、鹿児島県96.9、長野県97.5
総合で1位の東京都は、家賃を除くと102.2で3位になります。東京都の総合の高さには、住居(129.8)の高さが大きく表れています。北海道は、家賃を除くと最も高い水準です。
持ち家の世帯や、家賃の負担が小さい世帯は、家賃を除く総合もあわせて見ておくと、ふだんの買い物で払う物価の水準をつかみやすくなります。
5. 【数字から見えること】検証:物価の地域差は「総合」より「費目」で見る
総合の東京都104.2と群馬県96.2の差は8.0ですが、費目ごとに見ると、住居は50.7、光熱・水道は27.2の差があります。総合は、すべての費目をまとめて1つにした数字です。
自分の家計に当てはめるなら、支出の多い費目の指数を見るほうが実感に近くなります。家賃を払っていれば住居、冬に暖房を多く使えば光熱・水道、子どもの塾や習い事があれば教育、といった見方です。
また、指数はその年の水準を示すもので、前年から上がったかどうかは示しません。灯油の例のように、支出が増えた理由が値段か量かは、家計調査など別の数字で確かめる必要があります。
引っ越しや転勤で住む県が変わるときは、総合の指数だけで判断せず、住居と光熱・水道の指数を先に見比べておくと、家計の見通しを立てやすくなります。
6. まとめ
2025年の消費者物価地域差指数では、総合が最も高いのは東京都の104.2、最も低いのは群馬県の96.2で、100を上回るのは9都道府県です。費目では住居と教育、光熱・水道で地域の差が大きくなっています。
住んでいる県や、引っ越し先の候補の県の指数は、総務省統計局の小売物価統計調査(構造編)の公表資料で費目ごとに確かめられます。毎月の物価の動きは消費者物価指数で追えるので、あわせて見てみてください。
※本記事の数字は、公表されている統計の値と、それをもとにした概算です。実際の支出は、世帯の人数、住まいや暖房の方式、買い物の仕方などで変わります。最新の情報は総務省統計局の公表資料などでご確認ください。
参考資料
- 総務省統計局「小売物価統計調査(構造編)10大費目別消費者物価地域差指数」(e-Stat)
- 総務省統計局「小売物価統計調査(構造編)調査結果」
- 総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 品目分類(2025年改定)(総数:金額)」(e-Stat)
- 総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 品目分類(2025年改定)(総数:数量)」(e-Stat)
塚本 奈津子