ブラック企業という言葉を頻繁に耳にするようになりましたよね。「うちってもしかしてブラック企業では?」と思うこともあるのではないでしょうか。今回は一般企業で働く3人に、自分の職場はブラックかも…と思った経験について聞いてみました。
上司と食事に行かないと仕事をさせてくれない
ある金融機関に勤めるAさんは、社内の独特の雰囲気にブラックさを感じたと言います。
歴史の長い企業のためか、社内では男尊女卑を感じることが多かったとのこと。女性は制服があり、男性はなし。また、Aさんが入社してから知ったのは、女性は男性より基本給が低いこと。ほぼ同時期に入社した2つ年下の男性社員は異業種からの転職でしたが、経験のあるAさんよりも基本給が高かったのだそう。
また、上司からの誘いも多く、女性のことを何だと思っているんだと怒りを感じることもあったと言います。
「最初、上司に誘われてランチに行った。エスカレートしてきて、上司は既婚者であるにもかかわらず、夜一緒に食事に行こうと言われるように。わざわざ私がやりたがっていたプロジェクトの名前を出して、『あのプロジェクトの話をしよう』と言ってくる。行かないとプロジェクトに参加させてもらえない、と悩んだけれど既婚者と食事に行くことのリスクを考えたら行けなかった」と話します。
結果としてAさんがそのプロジェクトに入ることはなく、「あのとき行っておけば何か変わったかもしれないけれど、もう今となってはどうでもいい。男尊女卑がひどすぎて、女性にとってはブラックだと思う。早く次の仕事を見つけてなんとか転職したい」と嘆いていました。
契約が取れるまで帰れない&体調不良でも出社
Bさんが勤めるのは中堅メーカー。営業社員として入社したBさんは、早々に「ブラック企業かも」と思ったと言います。
しばらくは上司や先輩との同行を繰り返し、数か月経ったら自分ひとりでやってもらうと入社前に聞いていたにもかかわらず、入社早々、担当エリアと新規開拓のリストを渡されたBさん。それを渡した上司が「うちは契約が取れるまで帰れないシステムだから」と真顔で言うのです。
入社前に聞いた話と違う、とBさんは戸惑いました。しかし、先輩に尋ねると「それ、本当のことだよ。あの上司、契約取れないと死ぬほど怒鳴る」と言われてしまったのです。
翌日からさっそく営業活動を始めたBさん。競合他社からの転職のため商品知識は十分だったのですが、そう簡単に契約が取れるものでもありません。Bさんは深夜2時頃まで残ってリストの洗い出しをしたり、日中の時間をすべて営業に捧げるため提案資料や見積もりの作成をしたりと大変苦労したそうです。