5. 国家公務員と地方公務員の平均給与月額は1年でどれだけ上がったか
総務省の第9表には、令和6年4月時点の数値も並んでいます。令和6年と令和7年を比べると、国と地方のどちらも平均給与月額は1万円前後上がりました。
地方公務員(一般行政職)と国家公務員の平均給与月額の変化(令和6年4月→令和7年4月)2/2
出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果等」第9表 職種別平均給与月額をもとにLIMO編集部作成(増加額・増加率はLIMO編集部で計算)
【平均給与月額の変化(令和6年4月→令和7年4月)】
- 地方公務員(一般行政職):40万2761円→41万3968円(1万1207円増・2.8%増)
- 地方公務員(一般行政職・国比較ベース):36万1724円→37万2336円(1万612円増・2.9%増)
- 国家公務員(行政職俸給表(一)):40万5378円→41万4480円(9102円増・2.2%増)
5.1 地方公務員は給料月額が8960円、諸手当月額が2247円増えた
地方公務員の一般行政職の平均給料月額は、31万7951円から32万6911円へ8960円増えました。諸手当月額は8万4810円から8万7057円へ2247円増えています。平均給与月額の増加分1万1207円のうち、8割ほどは給料月額の引上げによるものです(増加額と割合はLIMO編集部で計算)。
5.2 国家公務員は令和8年4月に42万8451円
国家公務員の行政職俸給表(一)の平均給与月額は、令和8年4月時点で42万8451円でした。令和7年4月の41万4480円から1万3971円、3.4%増えています(増加額と増加率はLIMO編集部で計算)。
同じ時点の地方公務員の数値は、令和8年地方公務員給与実態調査の結果で公表されます。国の42万8451円は、地方公務員の令和7年4月の数値とは時点が違うため、そのまま比べることはできません。
6. 公務員の平均給与月額を家計の目安にするときに確かめたいこと
銀行の窓口でご相談をお受けしていた頃、ご家族が公務員として働いている方の住宅ローンや教育費のご相談も少なくありませんでした。公表されている平均給与月額は目安になりますが、家計の計画に使うときは、金額の中身を分けて見ておく必要があります。
6.1 平均給与月額は額面で、税金や社会保険料を差し引く前の金額
平均給与月額は、所得税・住民税や社会保険料を差し引く前の額面です。毎月の家計を組むときの土台になるのは、実際に振り込まれる手取りの金額です。給与明細の「差引支給額」と照らし合わせておくと、計画との差に気づきやすくなります。
6.2 時間外勤務手当は月によって変わる
地方公務員の平均給与月額41万3968円には、時間外勤務手当等の4万1632円分が含まれています。時間外勤務手当は、配属先や繁忙期によって月ごとに変わる手当です。住宅ローンの返済額のように毎月決まって出ていくお金は、時間外勤務手当を除いた金額で考えておくと、手当が少ない月でも家計の見通しを立てやすくなります。
6.3 ボーナスは平均給与月額とは別に考える
期末手当・勤勉手当は、平均給与月額には含まれていません。年収で考える場合は、平均給与月額の12か月分にボーナスの支給額を足す必要があります。ボーナスの支給月数は、国家公務員は法律で、地方公務員はそれぞれの地方公共団体の条例で決まります。
7. まとめ
令和7年4月時点の平均給与月額は、地方公務員の一般行政職が41万3968円、国家公務員の行政職俸給表(一)が41万4480円で、公表値どうしの差は512円でした。時間外勤務手当等を除いた国比較ベースでは地方公務員は37万2336円となり、国家公務員との差は月4万2144円になります。
令和6年4月からの1年では、地方公務員の平均給与月額は1万1207円、国家公務員は9102円増えました。国家公務員は令和8年4月時点で42万8451円になっています。公務員の給与の数字を比べるときは、時点と、その金額に含まれている手当の範囲をそろえて見ることが大切です。
参考資料
中本 智恵