子どもや孫に、将来どんな勤め先で働いてほしいと考えているでしょうか。リスクモンスターの調査によると、「子や孫に勤めてほしい勤め先」の1位は地方公務員、2位は国家公務員でした。
では、実際に地方公務員になった場合、給与はどのくらいからスタートし、年齢とともにどう変わっていくのでしょうか。
この記事では、親や祖父母が勤め先に求めるものを確認したうえで、総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」から、初任給、採用者数、年齢別の給与月額を見ていきます。
1. 子や孫に勤めてほしい勤め先、1位は地方公務員「11.4%」、2位は国家公務員「11.3%」
リスクモンスターは2026年4月、「第14回『お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業』調査」の結果を公表しました。未成年の子をもつ20〜69歳の男女400人と、未成年の孫をもつ20〜69歳の男女400人の、合わせて800人が回答したインターネット調査です(調査期間は2025年12月15日〜17日)。
1.1 上位3つは前回と同じ。地方公務員、国家公務員、トヨタ自動車の順
勤めてほしい勤め先(複数回答)の1位は地方公務員で11.4%、2位は国家公務員で11.3%でした。3位はトヨタ自動車の9.0%で、上位3つは前回調査と同じ顔ぶれ・同じ順位です。
4位は任天堂(6.6%)、5位は全日本空輸(ANA)(4.6%)でした。
1.2 親は国家公務員、祖父母は地方公務員を1位に挙げる
回答者別にみると、子をもつ親では国家公務員が10.3%で1位、地方公務員が10.0%で2位でした。孫をもつ祖父母では地方公務員が12.8%で1位、国家公務員が12.3%で2位です。
子どもの性別でみると、男の子に勤めてほしい勤め先の1位は地方公務員(13.4%)、女の子では国家公務員(9.7%)でした。どの切り口でも、公務員が上位2つを占めています。
1.3 勤め先に重視するのは「経営が安定している」48.8%
勤め先に重視するイメージ(複数回答)では、「経営が安定している」が48.8%で最も多く、「過重労働・ハラスメントがない」が43.5%で続きました。
3位の「やりがいがある」は35.6%で、前回の42.0%から下がっています。「給与が高い」は34.3%で5位でした。
1.4 稼いでほしい最低年収、「500万円以上」が合わせて55.8%
子や孫に稼いでほしいと考える最低年収は、「年収は気にしない」が30.6%でした。金額を挙げた人では500万円が16.0%と最も多く、600万円が14.6%、1000万円が11.4%、800万円が11.0%と続きます。
500万円以上を挙げた人を合わせると55.8%です。安定を重視しつつも、一定の収入を期待する声が多いことがうかがえます。
では、実際に地方公務員として働き始めると、給与はどのくらいからスタートするのでしょうか。次章からは、総務省の調査で確かめていきます。
2. 地方公務員の初任給、大学卒(一般行政職・試験採用)は「22万円台」からスタート
総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」では、令和7年4月1日現在の初任給基準額がまとめられています。初任給基準額とは、新しく採用された職員に適用される給料月額の基準で、地域手当などの手当は含みません。
2.1 大学卒の試験採用は、都道府県22万5694円、市22万2738円
一般行政職の大学卒・試験採用の初任給基準額を団体区分別にみると、都道府県が22万5694円で最も高く、市が22万2738円、指定都市が22万1015円、町村が22万751円、特別区が22万87円でした。
比較のため国の基準額をみると、一般職試験で採用された大学卒は22万円です。いずれの団体区分の平均も、国と同じかそれを上回る水準になっています。
2.2 高校卒の試験採用は、都道府県で19万3860円
高校卒・試験採用の初任給基準額は、都道府県が19万3860円、市が19万1916円、町村が18万9603円、指定都市が18万8277円、特別区が18万2000円でした。国の基準額は18万8000円です。
なお、試験ではなく選考で採用された場合は、大学卒の都道府県で22万1858円と、試験採用よりやや低い額になっています。
2.3 都道府県の89.4%は、初任給が国より高い
大学卒・試験採用の初任給基準額を国と比べると、国より高い団体は都道府県で42団体(全都道府県の89.4%)にのぼります。
一方、町村では660団体(全町村の71.3%)、特別区では22団体(全区の95.7%)が国と同じ額でした。指定都市では8団体(全指定都市の40.0%)が国より低くなっています。
同じ大学卒でも、どの自治体で採用されるかによって、スタートの給料には差があります。