4. 分配金額を確認する方法
実際に保有している、あるいは検討しているファンドの分配金額は、次のような方法で確認できます。
4.1 運用会社の月次レポートで確認する
運用会社の公式サイトには、ファンドごとに「月次レポート」や「マンスリーレポート」と呼ばれる資料が毎月公開されています。
このレポートには、その時点の基準価額や、直近の分配金額(1万口当たり)、分配金の実績推移などが記載されています。
証券会社の取引画面や商品ページからも、同様の分配金実績を確認できる場合があります。
4.2 目論見書で分配方針を確認する
目論見書には、そのファンドがどのような方針で分配金を決定するかが記載されています。
「原則として毎月分配を行う」「収益の状況等により分配金額が変わる、または分配を行わないことがある」といった記載を確認しておくと、将来分配金が減額・無配になる可能性についてもイメージしやすくなります。
5. 毎月分配型投資信託の注意点
毎月分配型の投資信託を検討する際は、次のような点にも注意が必要です。
5.1 「タコ足配当(特別分配金)」に要注意
毎月分配型の投資信託を検討するうえで、特に注意したいのが「特別分配金」です。
投資信託の分配金には、運用の収益から支払われる「普通分配金」と、投資家自身の元本の一部を払い戻す「特別分配金(元本払戻金)」の2種類があります。
普通分配金と特別分配金の違い3/3
LIMO編集部作成
普通分配金は課税対象(税率20.315%)ですが、特別分配金は投資家自身の元本の払い戻しにあたるため非課税です。
一見すると「税金がかからないぶんお得」に見えますが、特別分配金を受け取り続けると、その分だけ個別元本が目減りし、基準価額も下がっていきます。
運用がうまくいっていない局面でも分配金の水準を維持しようとすると、この特別分配金の割合が増える傾向があり、俗に「タコ足配当」と呼ばれています。
分配金のうち特別分配金がどれくらい含まれているかは、月次レポートの分配金実績の項目などで確認できます。
基準価額が下がり続けているのに分配金額だけは変わらない場合は、特別分配金の割合が高くなっている可能性があるため、一度確認してみることをおすすめします。
5.2 複利効果が働きにくく、資産形成には不向き
分配金として運用資産の一部が外に出ていく分、複利効果は働きにくくなります。
長期的に資産を増やしていきたいという目的であれば、分配金を出さない、または分配頻度の少ない投資信託を選び、運用益を再投資していくほうが有利になりやすいといえます。
5.3 信託報酬などのコストも確認する
毎月分配型の投資信託の中には、他のタイプの投資信託と比べて信託報酬などの運用コストが高めに設定されている商品もあります。
分配金の水準だけでなく、信託報酬や購入時手数料といったコストもあわせて確認しておきましょう。
6. まとめ
毎月分配型の投資信託は、NISAのつみたて投資枠・成長投資枠のいずれの対象商品にもなっていません。
保有する場合は、通常の課税口座で購入することになります。
分配金額は、基準価額と保有口数から計算でき、運用会社の月次レポートや目論見書で確認できます。
分配金には、課税対象の普通分配金と非課税の特別分配金があり、特別分配金が多い場合は元本が目減りしている可能性がある点に注意が必要です。
目先の分配金の金額だけでなく、分配金の内訳や運用コストも確認したうえで、自分の目的に合った投資信託を選んでいきましょう。
【免責事項】
- 本記事は、特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
- 投資には元本を割り込むリスクがあります。投資に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任において行われるようお願いいたします。
参考資料
和田 直子
