3. 自治体独自の給付・優待制度

自治体によっては、独自の給付や優待制度を設けています。具体例をいくつか挙げておきます。

東京都:東京都シルバーパス
満70歳以上の都民であれば、都営交通や都内の民営路線バスなどを定額で利用できる制度です。

千葉県八千代市:高齢者向けタクシー券
市内に居住する要支援・要介護、事業対象者(住民税非課税)を対象に、介護度に応じたタクシー利用券が交付されます。

世田谷区:救急通報システム「愛のペンダント」
高齢者やひとり暮らしの方が自宅で急病やけがなどで助けを必要とする際、ペンダント型のボタンを押すと、救急車や警備会社の現場派遣員などに駆けつけてもらえる制度です。

さいたま市:重度要介護高齢者紙おむつ等支給事業
市内に居住する65歳以上で常時おむつを使用している場合、月に1度、紙おむつや尿取りパッドなどの支給を受けられます。

いずれもお住まいの自治体でしか使えない制度です。内容は地域によって大きく異なりますので、市区町村の窓口や公式サイトで確認してみてください。

4. まとめにかえて

今回は、2026年度の支援の形と、シニアが使える制度を確認してきました。

国による一律の現金給付が行われない背景には、緊急支援策の区切り、事務コストや財政面の課題、そして支援の形そのものを見直す動きがあります。一括で配る形から、負担を長期的に抑える制度設計へ移行する方針です。

一方で、高年齢雇用継続給付、高年齢再就職給付金、高額介護合算療養費、年金生活者支援給付金といった制度は引き続き利用できます。いずれも要件を満たしたうえで手続きが必要です。

また、自治体によってはシルバーパスやタクシー券、緊急通報システム、紙おむつの支給など独自の制度を設けています。内容は地域によって大きく異なります。

宗形 佑香里

使える制度を漏らさないために、確認したい場所は2カ所です。1つ目はハローワークと年金事務所。雇用保険の給付と年金生活者支援給付金はこちらで確認しましょう。2つ目はお住まいの市区町村の窓口。医療・介護に関わる制度と、自治体独自の支援はこちらで確認ができます。この2カ所を一度回っておけば、いま使える制度はほぼ把握できます。制度は年度ごとに変わりますので、数年に一度は確認し直すとよいでしょう。

自治体独自の制度は地域によって内容が大きく異なります。お住まいの市区町村の窓口や公式サイトで確認してください。

まずはご自身が対象になりそうな制度を洗い出すところから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

宗形 佑香里