10月15日の年金の支給日が近づいてきました。
日本年金機構は、公的年金は原則として年6回、偶数月の15日に、それぞれの前月までの2か月分を支払うと案内しています。2026年10月15日に振り込まれるのは、8月分と9月分の年金です。
この記事では、10月15日に振り込まれる年金がどの月の分にあたるのかを確認したうえで、令和8年度の年金額をもとに2か月分でいくらになるのかをみていきます。あわせて、10月の支給分から年金より差し引かれる保険料等の額が変わる仕組みも解説します。
なお、公的年金の仕組みや2026年度の年金額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
1. 10月15日に振り込まれる公的年金は「8月分と9月分」
公的年金の支給日と、その日に振り込まれる年金が何月分にあたるのかを確認します。
1.1 偶数月の15日に前月までの2か月分が支払われる
日本年金機構によると、年金は原則として年6回に分けて、偶数月の15日に支払われます。
各支払日には、その前月までの2か月分の年金が支払われます。年度の最初である4月分の振込が6月になるのは、年金の支払が後払いのためです。
10月の支払日に振り込まれるのは、8月分と9月分の年金です。
1.2 15日が土日祝と重なる月は直前の平日に前倒しになる
15日が土曜日・日曜日または祝日にあたるときは、その直前の平日に支払われます。
2026年8月は15日が土曜日だったため、支払日は14日の金曜日でした。2026年10月15日は木曜日にあたるため、前倒しはなく15日がそのまま支給日になります。
2. 公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て
振り込まれる金額をみていく前に、公的年金の基本を確認しておきます。
公的年金の基本的な仕組みについては、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認しておきましょう。
公的年金制度は、しばしば「2階建て構造」に例えられます。これは、日本の年金制度が「1階」の国民年金(基礎年金)と、「2階」の厚生年金という2つの制度で構成されているためです。1階部分の国民年金は、原則として日本国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象で、保険料は所得にかかわらず一律(2026年度は月額1万7920円)。保険料を40年間(480カ月)すべて納付すると、満額(2026年度は月額7万608円)を受け取ることができます。2階部分の厚生年金は、会社員や公務員のほか、パートタイマーなどで特定適用事業所に勤務し一定の要件を満たす人が国民年金に上乗せして加入します。保険料は収入に応じて変動し、受給額は加入していた期間や納付した保険料額によって個人差が生じます。
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
3. 【令和8年度】公的年金の受給額はいくら?満額と平均額を確認
日本年金機構が公表している令和8年度の年金額の例から、2か月分の振込額を確認します。
3.1 国民年金(老齢基礎年金)の満額は月7万608円
令和8年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は、1人分で月額7万608円です。令和7年度の6万9308円から1.9%の引き上げとなりました。
2か月分にすると14万1216円です。なお、昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額)は、月額7万408円となります。
3.2 夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は月23万7279円
厚生年金の「標準的な年金額」は、令和8年度で月額23万7279円です。令和7年度の23万2784円から引き上げられました。
これは、平均的な収入(平均標準報酬が賞与を含む月額換算で45.5万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金で、老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)を合わせた給付水準です。
2か月分にすると47万4558円になります。
【令和8年度の年金額(昭和31年4月2日以後生まれの場合)】
- 国民年金(老齢基礎年金・満額/1人分):月額7万608円/2か月分14万1216円
- 厚生年金(標準的な年金額・夫婦2人分):月額23万7279円/2か月分47万4558円
4. 厚生年金と国民年金の平均年金月額はいくらか
標準的な年金額は、平均的な収入で40年間就業した場合のモデルです。実際に受け取っている方の平均額も確認しておきます。
4.1 厚生年金の平均年金月額は15万289円
厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和6年度末現在の厚生年金保険(第1号)の老齢年金の平均年金月額は15万289円でした。受給権者数は1608万5696人です。
この額には基礎年金の月額が含まれています。男女別にみると、男子が16万9967円、女子が11万1413円でした。
4.2 国民年金の平均年金月額は5万9310円
同じ資料によると、国民年金の老齢年金の平均年金月額は5万9310円で、受給権者数は3345万4617人でした。
この平均額は令和6年度末時点のもので、令和6年度の年金額にもとづく数値です。令和8年度の満額7万608円とは基準となる年度が異なるため、そのまま差し引いて比べることはできません。
5. 10月の支給分から年金の手取り額が変わる理由とは
年金からは、介護保険料や国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、住民税および森林環境税が差し引かれることがあります。この額は、10月の支給分から切り替わります。
5.1 4月・6月・8月は前年度2月と同じ額が差し引かれる
年度の前半にあたる4月・6月・8月の支給分では、前年度2月の納付額と同じ額が差し引かれます。これを「仮徴収」といいます。
保険料の年間の額は6月ごろに決まるため、それまでは前年度の額をもとにした仮の額で差し引く仕組みになっています。
5.2 10月・12月・2月は年間の保険料額から仮徴収分を引いた額を3回に分ける
10月・12月・2月の支給分では、年間の保険料額から仮徴収の合計額を差し引いた額を3回に分けて納めます。これが「本徴収」です。
つまり10月15日の支給分から、その年度の保険料額が確定したうえでの額に変わります。8月の支給分と振込額が変わるのは、この切り替えが理由の一つです。
家計相談では「8月と10月で振込額が違う」というご質問をよくいただきます。年金額そのものが変わったわけではなく、差し引かれる保険料等が仮の額から確定した額に切り替わったケースが少なくありません。
10月の支給分で額が変わった方には、あらためて年金振込通知書が送られます。届いた通知書で内訳を確認しておくと安心です。


