4. 数字を見るときに前提を確かめる
紹介した金額には前提があります。自分に当てはめる前に、そこを押さえておきましょう。
4.1 1級地-1の基準額として示されている
厚生労働省の資料に載っている令和7年4月の基準額は、1級地-1の場合として示されたものです。
級地は地域の生活様式などの違いを踏まえて市町村ごとに指定されていて、1級地-1から3級地-2までの6区分に分かれています。
生活扶助の基準額は級地によって変わるので、住んでいる地域によって計算の前提が変わります。
4.2 生活扶助額の例には加算が含まれているものがある
先ほどの生活扶助額の例のうち、母子世帯の額には児童養育加算・母子加算・冬季加算が含まれています。
加算があるかどうかで額は変わるので、同じ世帯構成でも一律ではありません。
また、住宅扶助や医療扶助などは生活扶助とは別に支給されます。表の額がその世帯の受け取る全額というわけではない点にも注意してください。
5. 働き始めるときは福祉事務所に先に相談する
控除の当てはめ方は自分では決められません。手続きの順番を知っておくと動きやすくなります。
5.1 収入があったら申告する
就労収入があった場合は、福祉事務所への申告が必要です。
申告した収入をもとに、どの控除がいくら当てはまるかが計算されます。
申告しないままだと控除の計算もされないので、働き始めたら早めに伝えるのが結果的に手元に残る額を守ることにつながります。
5.2 どの控除に当たるかは福祉事務所が判断する
新規就労控除に当たるかどうかは、新たに継続性のある職業に就いたかどうかで決まります。
自分で判断がつきにくいところなので、仕事が決まった段階で担当のケースワーカーに伝えておくとよいでしょう。
5.3 迷ったときの相談先
生活保護に関する相談や手続きの窓口は、住んでいる地域を所管する福祉事務所です。
働くと保護が止まるのではないかと不安になる方もいますが、実際には収入と最低生活費を比べて計算し直すことになります。まず窓口で自分の場合を確かめてみてください。
6. まとめ
生活保護は最低生活費と収入の差額が支給される仕組みで、働いて得た収入がそのまま全額差し引かれるわけではありません。
勤労控除には基礎控除、新規就労控除、20歳未満控除の3つがあります。令和7年4月の基準額では、基礎控除の全額控除額が1万5000円、新規就労控除が1万2600円、20歳未満控除が1万1600円です。
基礎控除の額は就労収入額に応じて設定されていて、収入が増えると控除額も増える設計になっています。
これらは1級地-1の基準額として示された数値です。自分の場合にいくらになるかは、住んでいる地域と世帯の状況で変わります。働き始めるときは、先に福祉事務所へ相談しておきましょう。