4. 家賃が上限を超えているときはどうなるか

いま住んでいる家の家賃が上限を上回っている場合、どう扱われるのかを確認しておきましょう。

4.1 原則は転居を求められることがある

東京都は、家賃額が基準額を超える世帯には転居が必要となることがあるとしています。

住宅扶助が上限までしか出ない以上、超えた分は生活扶助を切り崩すことになるためです。

4.2 経過措置が置かれている

ただし、いくつかの経過措置が示されています。

1つ目は、減額の適用を契約更新時まで猶予するもの。2つ目は、転居が困難なやむを得ない理由がある場合に見直し前の基準額を適用するものです。

3つ目が、先ほどの床面積別の上限額を適用しない取り扱いになります。いずれも福祉事務所の判断による適用です。

4.3 敷金や更新料にも基準がある

転居することになった場合の敷金等は、特別基準額の4倍が上限とされています。

更新料は特別基準額の1.5倍です。

引っ越しの費用を自分で全額用意する前提ではないので、転居の話が出たら費用の扱いもあわせて聞いておきましょう。

5. 確かめておきたい3つのこと

自分の場合にいくらになるのかは、次の3点がわかれば見当がつきます。

5.1 住んでいる市区町村の級地

東京都の場合、23区と多くの市は1級地、羽村市・あきる野市・瑞穂町は2級地、日の出町・檜原村・奥多摩町と島しょの町村部は3級地です。

級地は東京都に限らず全国で設定されているので、都外の方は住んでいる自治体の福祉事務所で確認してください。

5.2 世帯人員と部屋の広さ

上限額は世帯人員で5段階に分かれます。単身の場合は、これに加えて床面積の区分があります。

賃貸借契約書に床面積が書かれているので、手元にあれば先に見ておくと話が早くなります。

5.3 福祉事務所での確認

経過措置を適用するかどうかも、床面積別の上限額を適用しないかどうかも、判断するのは福祉事務所です。

数字を自分で当てはめて諦めてしまう前に、住んでいる地域の福祉事務所に相談してみてください。

6. まとめ

生活保護の住宅扶助は、上限額の範囲で実際に払っている家賃が支給される仕組みです。

東京都の上限額は級地と世帯人員で決まり、1級地の単身は5万3700円、3級地の単身は4万900円で、その差は1万2800円です。単身世帯には床面積による区分もあります。

家賃が上限を超えている場合は転居を求められることがありますが、契約更新時までの猶予など複数の経過措置が置かれています。

条件の当てはめ方には福祉事務所の判断が入ります。まずは自分の級地と世帯人員、部屋の広さを確かめたうえで、窓口に相談するところから始めてみてください。

参考資料